概要
祖先が張平は韓の宰相を務めるような名家に生まれる。
だが父の死から二十年後、韓は秦により滅ぼされてしまう。
張良は祖国を滅ぼした秦の始皇帝に対する恨みは深く、始皇帝を暗殺しようとしていた。 やがて東の倉海君に会い、力に優れた士を紹介されたので雇い、百二十斤の鉄槌を手に入れる。
遊幸していた始皇帝をハンマー投げで狙撃するが、槌は副車に当たり暗殺は失敗。張良は天下のお尋ね者となり、一時は姓を変えて逃亡生活を送る事となった。
やがて陳勝・呉広の乱が起こると張良も蜂起して反秦活動を行う。そのときに劉邦と出会い、従うことになる。張良の献策によって劉邦は様々な戦で勝利する。
そして秦が項羽と劉邦によって滅ぼされると項羽は不穏な動きをした劉邦を殺そうとするが張良の機転により疑いは解けて命を許される。韓の旧臣であった張良は韓に戻る事となった。しかし韓王は項羽によって殺されていたのである。
劉邦が項羽討伐の兵をあげるとそれに参加することとなる。その後も参謀として献策を行うが項羽は尋常でない強さであったがなんとか勝利することができた。
張良の知略は天下統一後も発揮された。諸侯が劉邦から未だ恩賞に与れぬことに不穏が起ち込め始める。彼らは徒党を組んで、劉邦の膝元でもはばかる事なく、密談に勤しんだ。これを察知した張良は、反乱が起きかねない事を忠告する。驚く劉邦に、最も憎んでいる功臣を表彰して彼らの不安をなだめる事を献策した。功績もあるが、劉邦が憎んでいる事を群臣が知る雍歯が顕彰されて、人々は胸を撫で下ろした。